障害年金の配偶者加算に関するQ&A

文責:弁護士 松井大幸

最終更新日:2025年09月03日

障害年金の配偶者加算に関するQ&A

Q配偶者加算を受けるのに条件はありますか?

A

 配偶者加算を受けるためには条件があります。

 具体的には、①障害厚生年金の等級が1級または2級であること、②配偶者の年収が850万円(年間所得655万5000円)未満であること、③配偶者が65歳未満であること、④配偶者が老齢厚生年金や退職共済年金を受け取る権利を有しないこと、または障害年金を受け取っていないことです。

Q子の加算と配偶者加算は同時に受けることができますか?

A

 子の加算及び配偶者加算については各々、以下の要件があります。

 各要件をいずれも満たせば、子の加算と配偶者加算を同時に受けることができます。

 

⑴ 配偶者加算の要件

 上記A1のとおりです。

 なお、配偶者加算の額は年22万4700円×改定率であり、改定率は物価や賃金の変動率などにより毎年変わります。

 

⑵ 子の加算の要件

 ①障害基礎年金を受給していること(障害厚生年金の等級が1級または2級の場合は、合わせて障害基礎年金を受給できます)、②子が18歳になった後の最初の3月31日までの子、または、20歳未満で障害等級1級または2級の状態にあること、③子の年収が850万円(年間所得655万5000円)未満であることです。

 なお、子の加算額は、子ども2人までは1人につき年22万4700円×改定率、3人目以降は1人につき年7万9800円×改定率です

Q配偶者加算を受け取るためにはどのように申請すればよいですか?

A

 これから障害年金の申請をする場合と、すでに受給権がある方が申請する場合で申請方法が分かれます。

⑴ これから障害年金の申請をする場合

 年金請求書に「生計維持関係に関する申立書」欄があるため、そこに配偶者の収入等の必要事項を記載します。

 また、添付書類として、家族関係を確認するために戸籍謄本、配偶者の生計維持要件を確認するために住民票と配偶者の課税証明書(収入がなければ非課税証明)を提出します。

 なお、遡及請求をする場合、障害認定日時点で既に結婚していれば、障害認定日から請求時点までの年数に応じた課税証明書が必要となります。

⑵ すでに受給権がある方が申請する場合

 例えば、障害厚生年金を受給している方が結婚した場合、「障害給付加算額・加給年金額加算開始事由該当届」とともに、戸籍謄本、住民票、配偶者の課税証明書を年金事務所に提出します。

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